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48 名前: 可愛い奥様 [sage] 投稿日: 2006/06/10(土) 17:32:55 ID:6jdC2zZQ
妹は子供(男)が2歳のとき、自閉症と診断された。
子供は言語障害もあるので、意思の疎通はないし、
妹が母親だともわかってないようだった。
毎日が修羅場だったようで、妹はまわりが心配するほど
痩せこけて、体脂肪は4にまで落ちた。
ある日、17時くらいに私が妹の家に電話をかけたらなかなか出ない。
心配になって携帯にかけたら「今、駅に向かってるの」という。
「こんな時間からどこへいくの」と聞いたら
「海がみたくなって、○○海岸に行こうと思ってる」と答えた。
「こんな時間からだめだよ。戻りなさい」といっても、
「バイバイ」といって電話を切られた。
死ぬ気だ、と直感した。
あわてて近くに住む両親に電話して、父親に車で追ってもらった。
妹が電車に乗ろうとしたところでつかまえた。
子供は私がプレゼントした可愛いリュックを背負わされて
キョトンとしていたらしい。
駅のホームで父親が「おまえ、死ぬ気か!!」と怒鳴ると
その場で妹は泣き崩れてしまったらしい。
そうしたら、横にいた子供が
「おかはん(おかあさん)」
と言った。
今まで言葉らしい言葉を喋ったことがなかった子供が、
はじめて「おかはん」と。
妹は「一生、この子からお母さんと言ってもらえないと思ってた」
と抱きしめてワンワン泣いた。
今、その子は4歳になった。
言語遅延はいまだにあるけど、保育園でお友達もできて、クリニックでも
「自閉傾向、という程度まで頑張ってる」といわれるようになった。
「おかあさん、おかあさん」と妹にものすごくなついてる。
妹もできて、妹のこともかわいがっている。
私は今でも、妹の「バイバイ」といった声が忘れられないです。
死ぬ覚悟を決めた人間の声ってああなんだな、と今でも思い出します。
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