2006年05月30日

だから、もう安心してね

一人暮らしを始めて家族の大切さを感じた
@一人暮らし

699 名前: 774号室の住人さん [sage] 投稿日: 2006/05/13(土) 18:48:54 ID:ucxRSahd

今さっきのこと。

とーちゃんがいきなり家に来た。
というか親父の車が走っているのを窓から見てしまった。

何事にも厳しかった父親。
部屋は散らかってて、間違いなくうるさく言われるだろうと思って正直
(何で来んだよ、しかもネットやってんだよ。マジウゼェェェ)と思っていた。

「ピンポーン」とチャイムが鳴った。
俺はしぶしぶドアを開けた。

しかしそこには沢山の買い物袋を両手に抱えた父親の姿があった。
沢山の冷凍食品、野菜、インスタント食品、さらには10`のお米まで。

俺があっけにとられていると父親は言った。

「ちゃんと食ってるか不安だったからいっぱい買ってきたよ。
 それにこの雨じゃ買い物にも行けないだろう。」

突然俺の中にこみ上げるものがあった。

何言ってんだ、父ちゃんにそんなお金の余裕があるわけないだろ。
俺は恥ずかしさと情けなさで顔を上げれなかった。


俺は母さんを五歳のときに失った。
それからは父親がずっと遊びに連れてってくれたり、
天気のいい日はキャッチボールをしてくれた。

中学校教師という精神的にも金銭的にもキツイ仕事でも
俺の為に一生懸命働いてくれた。

それなのに人の気持ちも解らず俺は小さいころから
「幼くして不幸になった」と一人で被害者ぶって内気になり
あまり人と付き合わなかったり、
「お前は母さんを殺した。俺を不幸にさせやがって・・・」
と父親を憎み、冷たく接した。

高校を出て就職し、会社は遠い所だったので
一人暮らしを始めることにした。

やっと自由になれた。
これから自分だけの生活だ。
つらい過去はもう忘れよう。

などと浮かれて自分にとって都合のいいように解釈して今まで過ごしていた。
しかし、暗めで内気な俺に友達を作ることは難しかった。


俺は、家でも会社でも一人ぼっちになってしまった。


寂しかった。


さっき父親が来るこの瞬間まで、(俺は一人ぼっちだ・・・)と
半分鬱になっていた。

けれど、俺は一人ぼっちなんかじゃなかった。
こんな自分でも心配してくれてる人がいるって事を知った。


俺は父親の顔を見れなかった。

俺は何をしていたのだろう?
父親を憎み、嫌い、避けて来た自分を殺したかった。


せっかく遠い所からわざわざ来てくれたのに
俺は泣いてるところを見せたくなくて、トイレにこもっていた。

「じゃあ、元気でやれよ。」

と、父親は玄関から言った。

俺は見送るために一生懸命顔を洗って玄関に向かった。
俺は目を真っ赤にして父親を見送った。


父ちゃん、いままでありがとね。
面と向かって言うのは恥ずかしくてできないけど、ここで言わせてもらうよ。

考えてみれば、愛する人を亡くして、一人で働きながら
子育てしてきてくれたんだもんね。

俺なんかより、ずっとつらかったよね。

ごめんね。ごめんね。ごめんね。
ありがとう。ありがとう。ありがとう。

父ちゃんがいままでくれたもの、これからいっぱい、いっぱい返して行くよ。

だから、もう安心してね。
これから、いっぱい返して行くから。


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posted by ひめたろう at 00:25 | 一レスもの:泣 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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